東三河のキラリ企業訪問「宮川工機(株)」(豊橋市)
2013年09月26日
東三河県庁では、地域産業の現状を把握し、施策に生かすため、この地域の「キラリ」と光る企業を、永田副知事が定期的に訪問しています。
9月17日(火)には、豊橋市の「宮川工機株式会社」を訪問しました。
■現場加工から工場加工への挑戦
宮川工機株式会社は、高精度の住宅建材プレカット技術を開発・普及し、木造住宅建築の技術革新に飛躍的な貢献をした、プレカットシステムのトップメーカーです。「プレカット」とは、英語で「Pre…あらかじめ Cut…切る」という意味で、住宅建材を現場での施工前に工場で切断したり、加工したりすることをいいます。
従来、木造住宅は、熟練した大工職人が建設現場でカンナ・ノコギリ・ノミ等の大工道具で複雑な加工をし、建築するものでしたが、現在では、予め機械で加工したものを現場に持ち込むプレカット工法が主流となっています。プレカット工法により、現場工期が短縮、人件費が削減され、更に大工職人の技術の差による加工精度の不安定を避けることができます。
そのプレカットシステムを日本で初めて開発し、工場での木材加工の道を拓いたのが宮川工機(株)です。

【左:加工機による「ほぞ」加工の様子。 右:宮川社長の説明を受ける永田副知事】

【プレカット加工された建材は、建築現場にて組み立てられます】
■光る!独自の技術
宮川工機(株)は、昭和59年に、地元、豊橋技術科学大学との連携によりCAD/CAMを活用した全自動プレカットシステムを開発しました。CAD/CAMとは、コンピューターを使って製品を設計・製図し、自動で成形・加工まで行う技術です。コンピューターに建物のレイアウトを取り込むと、柱や梁(はり)などの建材の配置、継ぎ手などのほぞ・ほぞ穴の設計を自動で行います。加工機は、コンピューターからの指示を受け、何十種類の複雑な継ぎ手の加工を、多関節アームが道具を持ち替えながらこなしていきます。高精度な上に、加工スピードも人間に比べ圧倒的に速いです。
プレカット加工機のメーカーは他にもありますが、ソフト(CAD/CAMによる設計・制御システム)とハード(加工機)を一体で提供しているのは宮川工機(株)だけです。

【左:宮川工機のプレカット加工機 右:設計と加工制御をおこなうCAD/CAMシステム】
■伝統を支える現代技術
宮川工機(株)は、プレカット加工機により木造住宅の「未来」を切り開いた先駆者です。しかし、その技術で守っているのは、木造住宅の「伝統」です。
現在、多くの木造住宅で用いられている「在来工法」と呼ばれる工法は、日本で古くから発達してきた伝統工法の流れを汲むものです。金物が貴重であった時代から、木材だけで雄大な寺社や住宅を作り上げてきたことは、まさに大工職人の技術の積み重ねによるものです。しかし、大工の数は減り続け、こうした木造建築の技術継承が危ぶまれています。
宮川工機(株)は、日々改良を重ね、この技術をプレカット加工機に取り込んでいます。初めは大工の補助程度であった木材加工機も、加工の幅を広げ、今では「一般的な住宅の建材で、作れないものはない。」というところまで発展してきました。そのような技術が評価され、宮川工機(株)は、文部科学大臣表彰「科学技術賞」など様々な賞を受賞し、平成16年度には「愛知ブランド企業」にも認定されています。
家を支えるのは柱、柱を支えるのは大工、大工を支えるのは伝統、そして、その伝統を支えているのが、宮川工機の技術なのです。

【宮川社長らとの意見交換の模様】
9月17日(火)には、豊橋市の「宮川工機株式会社」を訪問しました。
■現場加工から工場加工への挑戦
宮川工機株式会社は、高精度の住宅建材プレカット技術を開発・普及し、木造住宅建築の技術革新に飛躍的な貢献をした、プレカットシステムのトップメーカーです。「プレカット」とは、英語で「Pre…あらかじめ Cut…切る」という意味で、住宅建材を現場での施工前に工場で切断したり、加工したりすることをいいます。
従来、木造住宅は、熟練した大工職人が建設現場でカンナ・ノコギリ・ノミ等の大工道具で複雑な加工をし、建築するものでしたが、現在では、予め機械で加工したものを現場に持ち込むプレカット工法が主流となっています。プレカット工法により、現場工期が短縮、人件費が削減され、更に大工職人の技術の差による加工精度の不安定を避けることができます。
そのプレカットシステムを日本で初めて開発し、工場での木材加工の道を拓いたのが宮川工機(株)です。

【左:加工機による「ほぞ」加工の様子。 右:宮川社長の説明を受ける永田副知事】
【プレカット加工された建材は、建築現場にて組み立てられます】
■光る!独自の技術
宮川工機(株)は、昭和59年に、地元、豊橋技術科学大学との連携によりCAD/CAMを活用した全自動プレカットシステムを開発しました。CAD/CAMとは、コンピューターを使って製品を設計・製図し、自動で成形・加工まで行う技術です。コンピューターに建物のレイアウトを取り込むと、柱や梁(はり)などの建材の配置、継ぎ手などのほぞ・ほぞ穴の設計を自動で行います。加工機は、コンピューターからの指示を受け、何十種類の複雑な継ぎ手の加工を、多関節アームが道具を持ち替えながらこなしていきます。高精度な上に、加工スピードも人間に比べ圧倒的に速いです。
プレカット加工機のメーカーは他にもありますが、ソフト(CAD/CAMによる設計・制御システム)とハード(加工機)を一体で提供しているのは宮川工機(株)だけです。

【左:宮川工機のプレカット加工機 右:設計と加工制御をおこなうCAD/CAMシステム】
■伝統を支える現代技術
宮川工機(株)は、プレカット加工機により木造住宅の「未来」を切り開いた先駆者です。しかし、その技術で守っているのは、木造住宅の「伝統」です。
現在、多くの木造住宅で用いられている「在来工法」と呼ばれる工法は、日本で古くから発達してきた伝統工法の流れを汲むものです。金物が貴重であった時代から、木材だけで雄大な寺社や住宅を作り上げてきたことは、まさに大工職人の技術の積み重ねによるものです。しかし、大工の数は減り続け、こうした木造建築の技術継承が危ぶまれています。
宮川工機(株)は、日々改良を重ね、この技術をプレカット加工機に取り込んでいます。初めは大工の補助程度であった木材加工機も、加工の幅を広げ、今では「一般的な住宅の建材で、作れないものはない。」というところまで発展してきました。そのような技術が評価され、宮川工機(株)は、文部科学大臣表彰「科学技術賞」など様々な賞を受賞し、平成16年度には「愛知ブランド企業」にも認定されています。
家を支えるのは柱、柱を支えるのは大工、大工を支えるのは伝統、そして、その伝統を支えているのが、宮川工機の技術なのです。
【宮川社長らとの意見交換の模様】